琵琶湖
1 :1[]:2011/05/28(土) 23:53:36.21
バス釣りなどで怖い体験をした事を書くスレ。 
心霊体験、野犬に追いかけられた、スズメバチに襲われた、
立ちションを通行人の女性に見られて写メ撮られた、等よろしく。 



633 :名無しバサー[]:2012/03/17(土) 18:36:41.48
夏の朝一の薄暗い時間に水門を攻めていたら
足元の草が左右に揺れながらシャーシャー言ってた
猫なら見えてるから多分、蛇だろうけどすぐに逃げたよ

他には秘密のポイントで木や草が生い茂ってパッと見えない水路があるんだけど
いつもの様にジグを打とうと近づいたら
1m位目の前の木の枝に蛇が巻いて上半身?を垂らしてこっち向いていた
それも腰を抜かした




624名無しバサー[sage]:2012/03/16(金) 22:07:39.88
去年のクリスマスイブ、俺は一人でダムに釣りにいった。
なんでクリスマスイブに一人でバス釣りに行ったかは聞くなよ。
その件に関しては
「リア充死ね!」
としか言いようがない。

それにしても今日は寒い。
なんでもクリスマス寒波到来だとかでとんでもなく強烈な冬型の気圧配置だとか。
こんな日は世のバカップルどもはお互いの肌で暖め合ったりして非常に腹立たしい・・いや、けしからん。
俺はゴムボートに電動ポンプで空気入れつつカップルを、クリスマスを、世界を呪った。
頭の中ではレインボーマンのシネシネ団のテーマが鳴りっ放しだ。

実はここに来る前に俺の友人も誘ったんだが今日は彼女とずっと一緒だからと断られた。
だが俺は知っている。ヤツには三次元の彼女はいないことを。
どうせパソコンの前にケーキやチキンを並べローソクを灯し、初音ミクやら白麓霊夢やら御坂妹のイラストでも表示させながら
「君の瞳に乾杯」
「ミクかわいいよミク」
だのブツブツ言ってるだけだろう、毎年の恒例行事のようだし。人間あそこまでは堕ちたくないものだな。
まあつっこむのも可哀想なのでスルーしたが。

ちなみに俺のパソコンの壁紙は銀魂の貞春だ、貞春かわいいよ貞春。


そんなわけで激寒の中、俺はゴムボートに乗って湖面に繰り出した。
当然のことながら何も釣れない。
だがそんなことはわかっている、釣れなくてもかまわない。
俺はただこのクソッタレなクリスマスをスルーできればそれでいいのだ。
今日と明日この二日間だけは世間と隔絶してやる!



625名無しバサー[sage]:2012/03/16(金) 22:09:01.12
しかし、釣り始めて1時間もすれば飽きてきた。
俺は竿を振るのもダルくなって小さくなりながら寒さにひたすら耐えていた。
雪がチラチラ振り始めた。
徐々に風景が雪景色に変っていく。なかなか美しいな、つーか寒いぞコンチクショウ!
緩やかに雪が舞い降りる湖面、なかなか幻想的な景色だが俺はギョッとして固まった。

湖面に女がいる・・

え、うそ、なんで?
スカート履いた女が湖面を歩いてこっちに向かってくる。
膝くらいから下は湖面の下でよくわからないが、たしかにこっちに向かってくる。
なんだこれ?幽霊?妖怪?雪女?
凝視する俺、次の瞬間、女が一瞬で消えた!
うわ、やっぱりその手の類いか!
と思ったさらに次の瞬間
「ぎゃあああああああああ!」
女の断末魔、こえええええ!
俺はその場から逃げようとした!したが・・
「死ぬぅうう!死にたくないぃぃ!誰か助けてぇぇ!!!
あれ?もしかしてリアルな女じゃね?
湖面で女がバチャバチャやってて、その波がここまで到達する。
やっぱり幽霊や妖怪じゃなく生きてる人間だった。

大変とばかりに女を救助した。
陸にあがり女はガタガタと震えている当然だ。
仕方なく俺は自分の着ているズボンとシャツを脱いで彼女に渡した。
女は着ている服を脱いで俺のシャツとズボンを履いた。
で、とりあえず車の中へ。



626名無しバサー[sage]:2012/03/16(金) 22:11:28.22
いったい何があったのか聞くとなんでも男にふられ死のうと思いタクシーでここまで来たとか。
それで最初橋の上から飛び降りようと思ったけど高くて怖いから諦めたとか。
んでしかたがないから岸から入水自殺しようと思って湖面を進んだけど思ったほか遠浅でかなり沖合まで来てしまったとか。
さらに水の冷たさに耐えられなくなってやっぱり帰ろうと思ったその刹那、急に深場になり一瞬で全身没し溺れかけたとか。

・・・
アフォか。

女の話は続く。
溺れかけたとき確かに「あなたも死ぬべきよ」そう誰かに耳元で囁かれた、そして足を引っぱられたような気がしたと。


だがそんな話はどうでもよかった。これからこの女をどうするべきか・・
このままラブホへと正直思ったが、悲しいかな俺は童貞で女の扱いなどわからない。
一方女はつい最近と彼氏とズッコンバッコンやってた非処女。
だめだ今の俺では格が下すぎる・・
結局俺の連絡先を教えて彼女のアパートまで送っていった。
なんとなく恋愛フラグが立ったような気がした。

翌日のクリスマス、さっそく女から電話があった。
俺はデートマニュアルを熟読し、彼女と待ち合わせしているファミレスに向かった。
しかし、そこにはヨリを戻した男と一緒に女がいた。
男は涙目になって「ありがとうございます!本当にありがとうございます!」と何度もお礼を言った。
俺の恋愛フラグは消滅した。


それから月日が流れ今日、例の彼女から結婚式の招待状が届いた。
俺はほほ笑みながら
「死ねばよかったのに」
そう独り言を言って俺は招待状をゴミ箱に投げたのだった。


627
マジびびった[sage]:2012/03/16(金) 22:51:31.00
深山のダムでオカッパしてたとき。
対岸で男が立ってた。
何をするでもなくただ立ってるだけ。
こっちを向いたままジッとしている。
気持ちの悪い人だなぁ...
そう思った。
風が吹きはじめた。
対岸の男は心持ちユラユラしてるように見えた。
そしたら突然、ほんと突然、あれ?って感じで..........
男の首が伸びた!
びっくりした、ほんとびっくりした。
ロクロ首?それとも飛頭蛮ってやつ?はたまた首の長い新種の人間?
全部違った。
たんに男が首つり自殺してただけだった。
なあんだ、自重に耐えられず首が伸びただけか。
警察に通報した。
後で聞いた話だと死後1週間くらいだとか。
釣り場で自殺するのは迷惑だからやめてほしい。
迷惑かけるならマジ死ねって感じ。
あ、もう死んでるか。

ていうか怖かった。



628名無しバサー[sage]:2012/03/16(金) 22:54:21.28
乙!乙!



631名無しバサー[]:2012/03/17(土) 13:43:23.89
あれはノストラダムスの恐怖の大王で賑わっていた1999年のこと。釣り場でクマと遭遇してしまった。
選択肢は
「戦う」
「逃げる」
「死んだふり」
「目をそらさず睨みつづける」
の4つくらいか。
「戦う」「逃げる」は論外、きっと確実に殺られる。
「死んだふり」も効果あるかどうか疑問だ。
やはり「目をそらさず睨みつづける」しかないか。こうして睨み合いが始まった。長い時間がすぎもうすぐ日が暮れようとしている。「日が暮れれば絶対殺られる」そう確信めいたものを感じていた。
日が暮れ周囲が暗くなった時、クマの様子が明らかに変った。これは来るな・・
クマがこっちに近づこうとした瞬間、俺はポケットからライターを取り出し火を灯した。一瞬クマの動きが止まる。恐らく明るい時ならライターの火くらいじゃ効果薄かったことだろう。
しかし所詮は小さな火、この程度ではクマは逃げない。
ここは松林、地面には大量の松葉が落ちている。俺は不敵な笑みを浮かべたあと松葉に火を付けた。簡単に火がつき豪快に燃え始めた。クマがたじろぐ。やるなら今だ!
俺は両腕両足を大の字に広げ身体を大きく見せかけ
「クキョー!ケッケッケッケッ!!!」
と奇声を上げて威嚇した。
クマは猛ダッシュで逃げていった。
助かった・・
火の方は付近の松葉を燃やしたところで消えた。
火を目撃した地元の人らがワラワラとやってきた。事情を説明し残り火が無いか一緒に確認したのち開放された。
翌週、また来たが(念のため爆竹持参)
「クマ出没、注意!」
の看板が立てて合った。




632名無しバサー[sage]:2012/03/17(土) 15:43:48.66
熊って金属バットで頭フルスイングしても死なないんだろ?
生命力マジパネェ



636名無しバサー[sage]:2012/03/17(土) 22:24:09.47
喰われながら、死んで行くのだけはやだな~



645バクゥ[sage]:2012/03/31(土) 01:24:59.54
怖い話じゃないけど、2年前だったか、琵琶湖に行った時の話。

友人は40アップ50アップをガンガン釣ってる。
俺は子バスばっかり。おかしい、なぜグッドサイズが来ない・・
風が吹き湖面にさざ波がたった。それが幸いしたのか湖面の変化にバスが活性したか!?ついに俺にも巨バスの当たりが!
格闘数分、無事ランディング、計ってみると70センチはありそうな巨バス!?
やたー!ばんざーい!

という夢を見た。

時刻は午前4時、俺はそれから車に乗り込み友人と合流して琵琶湖に向かう。




646バクゥ[sage]:2012/03/31(土) 01:26:37.92
道中、
「俺、79センチのバスを釣る夢見たぜ!ありゃ絶対正夢になるぞw」
「へー、そりゃ凄いな」
なんて話しながら途中コンビニにより弁当なんかを買う。
再び車に乗り込み琵琶湖へ。
「おい、これやるよ」
「おう、サンキューな」
友人から缶コーヒーもらった。

午前6時、琵琶湖レンタルボート屋着。手続きを済ませ出航。
もう朝から爆釣モードで40センチ級をガッツンガッツン、時々50アップも混じる!
友人の方は釣れないこともないが子バスばっかり。
正午過ぎ、琵琶湖の名物とも言える風が吹き出した。
湖面にさざ波が見えた時、友人がヒット!強烈な手ごたえ、格闘数分、無事ランディング、計ってみると68センチ!
うぉおおおおお!スゲー!仲間内じゃ新記録じゃん!

帰りの車の中、
「いやー凄かったなオマエ!68センチだぜ、68センチ!」
「実はな・・」
「んん?」
「実は昨日ネットでホリックってアニメ見てな・・」
「んんん?」
「その話が他人の正夢を代価を払って買うって話でな・・」
「んんんん?」
「だからおまえに缶コーヒーおごってやったんだ。」
「へ?」
「だから夢の代価に缶コーヒーを・・ま、シャレのつもりだんだがw、偶然にしちゃでき過ぎだなw」
「は、ははは、なんだよそれ、おおおおまえ案外こここ子供っぽいんだな、ぐぐぐ偶然に決まってんじゃんw」
ちくしょう、あの68センチ、絶対俺が釣るはずだったやつだ!そうに違いない!
俺は友人を呪った。




647バクゥ[sage]:2012/03/31(土) 01:28:07.86
Zzzzz
友人眠りに入る。時々寝言こいとる。ていうかうなされてるし。悪夢でも見てるんか?
サービスエリアで小休止、自販機の前で
「おまえうなされとったぞ、悪夢で見たんか?」
「そういやなんか夢見たような・・ああ、パチスロで出しまくってる夢見たわ」
俺は迷わず友人に缶コーヒーをおごった。
ゴキュンゴキュンとコーヒーを飲み干してから
「んでパチスロで勝った金を強盗に奪われたあげく刺された。」
「てめえ返せ!今すぐ吐き出せ!」
幸いにして夢は正夢にはならず、バス釣り後の最初のパチスロは8万円の大負けで済んだだけだった。
ああ、刺されなくてよかった。

おわり




648バクゥ 誤字訂正[sage]:2012/03/31(土) 01:34:18.83
誤「俺、79センチのバスを釣る夢見たぜ!ありゃ絶対正夢になるぞw」
正「俺、70センチのバスを釣る夢見たぜ!ありゃ絶対正夢になるぞw」




658霊能犬ゴロ[sage]:2012/04/20(金) 00:32:40.83
これはうちの飼犬とハタメイワクな友人の話。

うちは柴犬(♂)を飼っている。
今年で10歳になるのでけっこうな老犬だ。
名前はゴロ。今どきこんな昭和的な名前を付けるのもどうかと思うが我が家では犬の名前は「チビ」「ゴロ」「ジロ」のどれかに決めてるらしい。
理由を親に聞いてみると
「この名前を付けると、我が家ではどういうわけか長生きしてくれるから」
とのことで、まあ縁起担ぎみたいなもんだろう。

ところで犬というのは面白いもので、時々何もない空間に向かって吼えたり、そうかと思えば突然尻尾を巻いて逃げたりする。
うちのゴロはどうも他の犬に比べそういう不思議行動が多いようだ。
犬は嗅覚と聴覚が発達しているので人間には感知できない臭いや音に反応しているだけだと言う人も多いがうちのゴロはどうもそれだけではないらしい。
ゴロは風下の何もない空間に向かって吼えることも多々ある。



659霊能犬ゴロ[sage]:2012/04/20(金) 00:33:31.20
ゴロがまだ小さい頃の話、公園を散歩しているといつものようにゴロが空中に向かって吼えた。
「ほぉ、それが見えるか」
突然言葉をかけられ声の方向を見るとオッサンがいた。
「何が見えるんですか?」
そう聞くとオッサンは
「なんだかよくわからないものが見えるよ」
そうこたえた。
「幽霊とかですか?」
「さあ、なんだろうね。わしには見えてるというだけでその正体まではわからんよ」
「どんな形ですか?」
「なんかモコモコして雲みたいなやつだよ」
なんか胡散臭いオッサンだな・・
そう思ってたらオッサン俺の心を読んだのか
「犬連れて向うの桜の方にいってみな」
「行くとどうなるんですか?」
「さあ?吼えるか逃げるか尻尾ふるかどうなるかはわからんw」
なんなんだと、まだ空中に向かって吼えているゴロを引きずって桜を目指す。
が、途中からゴロが自ら走って桜に向かった。
しかし途中でピタリと止まり全力で桜に向かって吼えた。
俺はなおも桜に近づこうとゴロをひっぱると
キャイン!
ゴロは情けない声で鳴いてその場から逃げようとした。
俺はまたオッサンのところに戻って聞いてみた。
「いったい何が見えてるんですか?」
「動物ぽい何かだな。でもよくわからん。クッキリと見えるわけじゃないんだし、見えても正体わからんだろうな。ワシはオカルトの専門家じゃなくただ見えるだけだから。」
そういってオッサンは去っていった。
このことがあってゴロには常人には見えない何かを見る能力がある霊能犬であることを確認できたわけだ。




660霊能犬ゴロ[sage]:2012/04/20(金) 00:34:39.14
さて俺には自称霊能者の友人もいる。
こいつは本当に迷惑なやつで例えば高校の時に修学旅行で宿泊先のホテル抜け出して浜辺に遊びに行った時、
「うわああああああ、悪霊がいっぱいいるぅ!やめろ、こっちくるなぁぁあああ!」
と、突然大声で叫んだ。
周囲はけっこう人がいて、何事かと視線が集まる。
気の短いクラスメートたちが
「この野郎、何が悪霊じゃい、楽しい気分に水をさしやがって!」
激怒して自称霊能者の友人をフルボッコにした。
困ったことにホテルに戻ってからも
「さっきの悪霊が付いてきてるぞ!おまえに憑いてる!ぎゃあああ!」
と調子はかわらずでまたフルボッコにされる始末。
結局最後は
「見えないやつはいいよな、おまえらには俺の苦悩は永遠にわからん!」
と捨てゼリフを吐く自称霊能者の友人だった。
こんな調子がずっと続いて今にいたる。

ところで俺はバス釣りに行く時は必ずゴロを連れていく。
ボートにゴロを乗せて深山のダムで釣りをする、これがなんだか自分的にはかっこいいような気がする。
しかしそこは霊能犬だけあって俺には見えない何かに向かって吼えることがシバシバある。
それが絶好のポイントだったりすると迷惑なことこのうえない。
ある時、吼えまくるゴロを無視してワンドの奥までボートを進めた時のこと。
かつてない程激高するゴロ。
それでも無視したら
ガサゴソ・・
水際の草が揺れてノソっと出てきたのは・・クマ!しかも子連れ!
子連れのクマが危険なことは俺でも知ってる。
慌ててボートを反転して離脱!
数日後、この地区でクマによる被害がニュースで流れた。
ゴロはリアルな危険も事前に察知してくれるので、あまり無視はできない。



661名無しバサー[sage]:2012/04/20(金) 00:36:08.60
そこへ自称霊能者の友人である。
これはヤツがバス釣りを始めた頃の話。
当時自称霊能者の友人はボート持ってるバス釣り仲間の間を渡りしながら釣りしいた。
が、そこはそれ自称霊能者なので釣りをしてると必ず
「おまえの目の前に落ち武者の霊がいるぞ!ぎゃああああああ!!!」
と相も変わらずのようで当然皆から敬遠されていった。
そしてとうとう俺のところに自称霊能者の友人が回ってきた。
今までは「犬を一緒に連れてくから無理」と断っていたがついに知り合い全員に無視されるようになり頼れるのが俺だけになってしまったわけだ。
霊能犬ゴロと自称霊能者の友人の素敵なコラボ、どんだけボート上が煩くなるんだよ・・・考えただけでうんざりする。
忘年某月某日、午前3時頃にゴロと自称霊能者の友人乗せ車を出した。
やっぱりというかなんというか自称霊能者の友人は
「い、今、電柱のカゲに女がいたぞ!」「なんだかイヤな予感がする、この道は通らない方がいい」「ひぃ!今の見たか!?そっか見えないか、いいな見えないやつは」
ずっとこんな調子の道中だが、どうやら事故らずに目的地のダムについた。
ジョンボートを車から降ろしエレキ・船外機を取付け午前4時40分ころ出航。
友人が早速
「ぎゃああああああああああああ!!!!」
とやってるが無視。
幸いなことに俺らがこのダム一番乗りだったようで周囲の視線を集めるようなことはなかった。
それでも付近に民家でもあれば通報されていたかもしれない。
それからしばらくして今度はゴロが立木に向かって吼え始めた。
煩いので立木をスルーしようとすると
「おい、あの立木まわりは攻めないのか?」
と自称霊能者の友人。
「ああ、ゴロが煩いからな」
そう言ってからハタと気がついた。
ゴロには見えているものが自称霊能者の友人には見えていない?
そういえば今まで自称霊能者の友人が指摘したものについてゴロが反応したことは一度もなかった。
てことは・・・
やっぱりこいつは無霊能力者だったか。今までの騒ぎは全部嘘だったんだな。まあそんなこったろうと思ったけど。
溜息をつくも心優しい俺はそれを指摘せず知らないふりをしてやった。



662霊能犬ゴロ[sage]:2012/04/20(金) 00:37:09.72
ところがだ、もう少し先に進んだところで
「おい、この先に行くのは止めとけ」
今までにない真顔で自称霊能者の友人が言う。
また始まったとウンザリする俺。
「この先が一番のポイントなんだけどな、そういうのちょっと自重してくれよ」
そう言って無視して進むと今度はゴロが
ガルルルルルゥ・・・
進行方向に向かって唸りだした。
「・・・・・・・」
自称霊能者の友人は一点を凝視して固まってる。
また見えてるフリか? いや、それにしてはゴロのこの反応は・・・
というか、俺自身もなんか不安な気持ちになってるのはなんでだ。
「きたっ!ひぃ!」
自称霊能者の友人の悲鳴、と同時に
ガゥ!
今までに無いようなドスの効いた声でゴロが吼えた!
それで全てが終った。
吼えたあとゴロは一点を見ていたが、すぐ座り込んで後ろ足で頭を掻いた。



663霊能犬ゴロ[sage]:2012/04/20(金) 00:38:28.49
「この犬すごいな」
「なにがだ?」
「こいつが吼えた瞬間悪霊が消滅したぞ」
俺はゴロが他の犬に比べて霊能力が強いっぽい霊能犬であることを説明した上で聞いた。
「おまえ、見えてるフリしてただけじゃなかったの?本当に見える人なの?実際のとこどうなんよ?誰にもバラさないから言ってみ?」
結局自称霊能者の友人がこれまで散々言ってきたことのほとんどは虚言(本人は何かいる雰囲気は感じているいるとか)で実際には何も見えていないことがほとんどらしい。
ただ時としてとてつもない何かと遭遇したときはよく見えるのだとか。
全てのモノを見ることはできないが、常人も不安を感じるほどのとてつもない相手なら見えるらしい。
ようするにこいつは霊能力者には違いないが最低ランクの微霊能力者なのだ。
その中途半端な能力が災いして、子供の頃、たまたま見えた幽霊だか妖怪を大騒ぎしたところ一躍クラスの人気者となり以後虚言癖になったようだ。
「なあ、俺の前では見えたふりするのはやめてくれよな。けっこう迷惑だから。」
「すまん、今後はハッキリ見えた時だけにするよ。それより俺が本当に見えるってことを理解してくれただけでも嬉しいよ。」
「で、さっきのやつはどんな姿してたんだ?」
「黒煙みたいな長いやつだったよ、大きさは変幻自在な感じ。」
「本当に悪霊?」
「実際はわからないな、悪霊なのか妖怪なのか、それとも人間が発見してない未知の領域の生物なのか」
この手のものは霊の類いと決めつけ気味だが、なるほど、未知のUMAって可能性もあるんだな。
「あ、でも犬に吼えられたくらいで消滅するんだから案外大したことないんじゃね?」
「さあ?でも常人のおまえを不安にさせるほどの相手が大したことないとも思えないけどな」


それからは自称霊能者の友人はムヤミに叫ぶことは無くなった。
俺とゴロと自称霊能者の友人はこの日以降も一緒に釣りに行っていろんなモノと遭遇していくことになる。
ただ残念なことに遭遇はしても俺自身は全く見えないのだが。

おわり




664名無しバサー[sage]:2012/04/20(金) 12:05:09.57
2年前に釣りにいったときのこと。
車2台で道中を走ってたら後ろからハイビームで煽られた。
なんだこいつと思いつつも俺は道を譲った。ちなみに僕の車はスカイライン。
煽っていたのはエスティマだった。
エスティマは今度は友人の車を煽った。ちなみに友人の車はプレマシー。
友人は本気モードに入った。
プレマシーとエスティマのミニバン公道バトル!僕の車は距離をとって観戦モード。
緩やかなカーブと直線が続きエスティマ有利!しかしそれも峠に入るまでだった。
コーナー一つ抜けるたびにプレマシーとの差が開く。
その差を縮めようと必死のエスティマがオーバースピードでコーナーにつっこみそして”ガリガリ!”ガードレールにすった。
それがキッカケとなりエスティマは狂ったように加速しコーナーをガードレールに擦りながら全開走行。
もはやエスティマならぬエスティ魔となり魔モノの如く走る。
しかしプレマシーには全く追いつけず視界からはとうに消えている。
僕の方もこれ以上友人と距離を開けるのはイヤなので直線に入ったところでエスティ魔を追い抜いた。
エスティ魔はこれにも激怒したのか必死で追走しようとするが所詮無理な話。
やがて ドーン! とうとうエスティ魔は壁に突き刺さった。
僕たちは構わず釣り場に向かった。
帰り、あのエスティ魔どうなったかなと気にしながら走っていて事故現場に付くとエスティ魔は無かった。
僕は何か違和感を覚え事故現場に車を止めて周囲を見回した。
事故の形跡が全く無い?
壁と反対側のガードレールわきには随分前に供えられた花束が。
あのエスティ魔は幽霊?いやまさか・・
今では警察の迅速な事故処理の仕業と思い込むことにしている。