山の不思議な人達

268 :本当にあった怖い名無し :2005/09/12(月) 20:08:16 ID:ZZ5y1EZl0 
 
24年前の話ですが、私の一家と親戚の一家で、長野県の山に行きました。 
当時10歳の私と2つ年上の従兄弟は、「探検に行こう」と、
親の目を盗み、宿泊先の民宿から2人で抜け出しました。 

山道を進み渓流で遊んでいましたが、時計を見るともう18時です。 
民宿を出てから、いつの間にか6時間も過ぎていました。 
「もう帰ろう」と歩き始めたのですが、帰り道がよく分からなくなり、
更に適当に進んだ為、完全に迷ってしまいました。 


268 :本当にあった怖い名無し :2005/09/12(月) 20:08:16 ID:ZZ5y1EZl0 

辺りは真っ暗になり、時計を見ると21時を回っていました。 
歩くのも止め、岩場に座り大泣きしていると、目の前に2人の男が現れました。 
長い髪を後ろで結い髭を生やした男は、何か話し掛けて来ましたが、 
その見慣れぬ風貌に完全に引いてしまい、更に大泣きする私達を見て、
男は困った顔をして、私達を残し何処かに行きました。 


269 :本当にあった怖い名無し :2005/09/12(月) 20:09:53 ID:ZZ5y1EZl0 
 
暫くすると女が1人でやって来て、「大丈夫だから」と、私の頭を撫でてくれました。 
言葉はなまりが強く聞き取り辛かったけど、何とか理解できました。 

その優しい笑顔に安心し、女に連れられて彼等のテントの様な所に行きました。 
さっきの男と私達より少し年上の少女が、テントの前で焚き火をしています。 
男が笑顔で「食べろ」と五平餅の様な物をくれたり、優しい人達でした。 
その夜はテントに泊まり、翌朝に民宿近くの山道まで送ってもらいました。 

民宿に帰ると、地元の人や警察まで出動する騒ぎで、こっ酷く叱られました。 
山での出来事を話しましたが、「夢でも見たんだろ」で片付けられました。 

あの人達は一体何者だったのか、今でも時々思い出します。