呼ばれる線路

188 :1/2:04/05/27 16:38 ID:9wOy4cxd
 
高校の夏休みのとき、いとこの家に遊びに行こうとしてたんだよ。 
お盆前だったかな。めちゃくちゃ暑くて、景色が揺れて見えるほどだった。 
蝉の声も工事の音も電車の音もうるさいなあ、と思いながら歩いてた。 
さすが夏休み。子供がはしゃぐ声が遠くから響いてくる。 


188 :1/2:04/05/27 16:38 ID:9wOy4cxd

しばらく歩いてマンションが立ち並ぶ区域まで来たとき、あれ?って気付いた。 
音が消えてる。蝉の鳴声も工事の音も電車の音も子供の声も。 
うわヤバイ。日射病?と思ったけど、自分の身体は正常。 
強い日差しで陽炎みたいに景色が揺れてる。
呆然としたまま立ち尽くす自分の横を、赤いスカートの女の子が走り抜けていった。 
ちょっと走ったら女の子は立ち止まって振り返る。女の子が手招きする。
とりあえずついて行ってみようと思った。 




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しばらく女の子について歩いていったら、突然肩をつかまれた。 
顔を向けると、紺色の着物を着た若い男の人が立ってた。 
次の瞬間、全部の音が帰ってきた。迫る電車の音に慌てて後ろに下がる。
いつのまにか自分は線路際に立っていたのだ。 
もう少しで電車に飛び込んでいたのかもしれない。 
着物の若い男の人も女の子もいなかった。 

いとこに聞いたら、「昔、電車にはねられて亡くなった女の子がいたらしい」とのこと。 
どうやら呼ばれてしまったらしい。
霊感のある友達が言っていたことを思い出した。
「お前の後ろの人、若いな」と。 
あの時は『後ろの人って何だよ!?』と思ったが、守護霊ってやつなんだろうか…。 
不思議な体験だったな…。