絶望の淵

【注意】この話を読むと、呪われるといわれています。自己責任でお願いします。

91 :元カスミマニア:2005/09/29(木) 23:11:27
 
長文。スレ違いなので。スルーしたい人はしてチョ。10年前くらいの話。

当事働いていた仕事が終わり家に着いたのが10時半くらい。 
ビールでも飲もうかと冷蔵庫を見たら、切らしていたので買いに行く事に。 
当事は実家の団地に住んでて、酒屋には歩いて10分くらいだった。 
団地の中央を通る道を行けば、自販機の販売停止の11時にはまだ間に合う。俺は急いで酒屋に向かった。 
と、その時に路上駐車している車の陰にうずくまる人間が居る。
白いワンピース(?)に長い髪の女だった。
最初は向かいの団地で話をしている4~5人の女の子達の友達がイタズラでもしてるのかと思い、
あまり気にせずにその横を通り過ぎようとした。 


91 :元カスミマニア:2005/09/29(木) 23:11:27

しかし目の前まで行くと何かが変なことに気付いた。 
街灯で車の陰なのにボンヤリ光ってる・・・?
急に怖くなった俺は見ない様にしていたのだが、つい横を通る時に見てしまった。 
その女は顔を上げて俺を睨みつける様に見ていた。 
その瞬間「ヤバイ!!」と思った俺は、走る事も出来ずに酒屋に向かった。 
その間は何故だか絶対に振り向いてはいけない様な気がしていた。 
いま思うと不思議なのは、そんな状況のなかビールを3本も買っていた。 
帰り道は好奇心もあったのだが、やはり怖いので団地をグルッと回って遠回りをして早足で帰った。 
そんな思いまでして買ったビールは、結局1本程度飲んで寝てしまった。本当にヤケに不味いビールだった・・・。




92 :元カスミマニア:2005/09/29(木) 23:32:49

 
その夜、人生初の金縛りにあった。
何が何だか解からないでいると、部屋の天井の角に『あの女』の顔があった。
長い髪、白い顔、俺を睨みつけていた・・・
どれくらいの時間が立ったか判らないが、
目をつぶる事も視線を外す事もできず、俺はひたすら『あの女』を見続ける事しか出来なかった。
まばたきすらしていたのか・・・? 
そしていつの間にか気を失ったのか、朝を迎えていた。 
起きた時に強烈なダルさに襲われた俺は、熱を計ってみると39度近くあった為、
風でも引いたか?と思い、会社に電話を入れて休みを貰った。 

その日からまさに3日3晩。『あの女』にうなされる事になった。 
当初は夜にしか見えかったのだが、最後には昼間でも見えていた。 
夢か判らないなか、「あ~俺は死ぬのか?」なんて漠然と思っていた。 
その夜、ふと目が覚めると、金縛りの中『あの女』の顔が真上にあった。 
それも少しづつだが近づいて来る気がする・・・?でも何か変だ! 
いつもの景色では無かった。俺は浮いていた。たぶん1メートルくらい。 
ふと振り向けば、布団には俺が寝ていた。(今でも不思議なのは、首が180度回転したかの様に見えた) 


94 :元カスミマニア:2005/09/29(木) 23:55:53
 
その瞬間、俺の周りをとてつもなく眩しい光と暖かいモノが包んだ・・・
気が付くと朝だった。熱も37度くらいまで下がっていた。
夢だったのか? 
当事はそんな経験の無い俺は誰に相談も出来ず、翌日には会社に行った。 
同僚やらには「風邪だよ」と話していると、一人の女の子がイキナリ「何かあったの?」と聞いてくた。
その子は会社でも見えるという様な噂を聞いた事がある。俺は藁をも掴む気持ちで全てを話した。
すると彼女は良い人が居るからと、二日後には霊能者という人を紹介してくれた。 
その人いわく、「もう今は居ないから大丈夫だろう」と。
ただし、「今後この話は人にしてはいけない。早く忘れなさい」と言われた。 

それからだった。最初は何かを感じるくらいだったのだが、そのうちに段々と見えないものが見える様になったのは。
でも、それはそんなには怖くは無かった。『あの女』に比べれば。 
だから友達に話したりして少し面白がったりもしていた。 
ただ、あの話だけは誰にもしなかった。律儀に。


96 :元カスミマニア:2005/09/30(金) 00:29:43
 
5年後。俺は実家から車で一時間近く離れた場所で一人暮らしを始めた。 
ある日、友達と二人で話していると、何故だか俺は『あの女』の話をし始めてしまった。
心の中では「やめろ!」と思いながら止まらない。 
でも5年もたっているし地元も離れたし大丈夫だろう。と思うようにした。 
話を聞いた友達も豪快なヤツで、あまりそういうものも信じないし、 
一度金縛りになった時も「あんなもんは気合でしょ?」と動かしたと豪語するくらいなので、
まぁ大丈夫かなと、あまり気にしないようにしていた。 

数日後。その友達が来た時に、非常に言い辛そうにこう言った・・・ 
「見間違えかも知れないけど。あの日の帰り道に見たんだ・・・
 おまえの話していたのと同じ様な女が、車の陰でうずくまってたんだよね・・・」 
聞くと、俺の家の直ぐ近くで見たらしい・・・
その瞬間に俺は氷付いた。 
後悔した。「話さなければ良かった」と。
『あの女』は近づいて来てる・・・

その後、結局は『あの女』に苦しめられる事は無かった。
でも、その時に心に誓った。「もう2度と話すのは止めよう」と。

そして今、また5年目。何故か無性に話をしたくなっている俺がいる。 
理由は未だに解からないが、『あの女』が話して欲しいと言っている様な・・・
これで『あの女』が納得をしてくれれば良いのだが・・・

もしも車の陰でうずくまる女がいたら、目を合わさないふ方がいいのかも? 
これ読んでくれた人が俺の代わりに見てくれたなら、俺は助かるのかな? 
でも俺が見たら・・・どうなんだろうな?ほとんど腐れ縁ですワ。(笑) 

長文で本当にスマソ・・・大河ホラーですな。