親父が若かった頃、就職が決まり、新築のアパートを借りたらしい。
バイトしていた材木店のトラックを借り、今まで住んでいたボロアパートから後輩に頼んで引越しをした。
特に大きい物は無かったので、荷解きはそんなに時間はかからなかった。
後輩は部屋についた頃から顔が真っ青で、あきらかに体調が悪そうだったので、
バイト代数千円を握らせ、その日は帰したそうな。
その夜、引越しの疲れで早々と床についたのだが、
深夜にボソボソ・・・と、何か語りかけてくるような声を聞き目が覚めた。
親父が一番早く引越しをして、他の部屋にはまだ誰も住んでおらず、隣人の声では無かった。
電気を付け外を見渡しても、静かな深夜の住宅街。酔っ払いも歩いてはいなかった。
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