その日は仕事で遅くなり、終電に乗って家へ帰るはめになった。
駅に着き、改札を出て家へ向かって歩き始めると、駅前広場の片隅に何人か集まっていた。
良く見てみると集まっている中心には、
『易』と書かれた紙の下がっている小学校で使うような机と椅子に、おばあさんが腰掛けている。
こんな地方の寂れた駅に占いかあ、はじめて見たよ。
それにしても客が来てるなんて、もしかして良く当たるのかな?
ちょっと興味がでてきて寄ってみることにした。
集まっているのは、サラリーマン風の人と学生っぽい人の二人だ。
机の上にろうそくが一本立っていて、今占われているのは40歳位の綺麗な女の人だった。
とりあえず、まわりの人たちに話し掛けてみた。
私「ここって良く当たるんですか?私はこの駅毎日使ってるのですが、占いなんてはじめて見ましたよ」
サラリーマン「・・・」
学生「・・・」
誰も返事をしない。
学生の方は、私も知っている地元のS高校の学生服を着ていた。
なんだよ!感じ悪いな!!ちょっとムッとしたが、おとなしく待つ事にした。
【占い】避けられない運命続きを読む